今日は「尿管結石の痛み」について記そうと思う。
同士の方々とは、「そうそう!あるよねー、ありがちー!」などとキャッキャと騒ぎたい(いや全く騒ぎたくない)。
初心者の方々とは、「まあ、今夜は付き合ってよ。お、この鳥わさいけるよ。大変だよね、サラリーマンはさ。」なんてガード下で語り合いたい(いや全く語り合いたくない)。
前置きが長い。
なぜなら、思い出したくないからよ。
思い出酒に~、酔うばかり~。あ、カラオケにいきたい。ビール飲みながら、オール(死語?)したい。
そう、思い出した。
幼い頃、わがままなお坊ちゃまだった私に対して両親が付けたあだ名は、たいなちゃん、だった。
たいなちゃん。なんて、甘酸っぱい響きだろう。なんてチャーミングな字数だろう。
ああ、思い出すものが間違っていました。
尿管結石でした。
尿管結石、にょうかんけっせき、ニョウカンケッセキ、もう、その字並びから呪いの波長が発せられています。
波長をうっかり受信しちまうと、右腰後方のあたりがザワザワしてくるのよ。
これは感受性の問題だ。
閑話休題。
あの痛みを例えてみましょうか。
だるま落としをご存知でしょうか。
木のおもちゃで、上の顔部分を落とさないよう、ハンマーで体のパーツをことごとく飛ばしていくやつ。
顔部分が落ちそうになれば、時にハンマーを細かく打ちつけてパーツのバランスを補正し、時に思い切り打ちつけて一気にあがるやつ。
あれの人間版と言えば、取引先の社長から、お、君、フェアウェイをキープしているじゃないか、とお褒めの言葉をもらえるでしょうか。ちなみに一度もゴルフはしたことありませんが。ちなみに事務職なので接待ゴルフは噂で聞くばかりですが。
結石の位置や大きさにもよるのでしょうが、私の場合は、過去三回とも、痛みはすべて排尿後の残尿感からでした。
とん。
はじめのハンマー音により、尿は腎臓に逆流しているのでしょうか。私というだるまさんの意思に依らず、激痛へのジェットコースターはすでに出発しています。もはや途中下車はできません。二回目、三回目のときは、この時点で絶望感でいっぱいでした。残尿感はそれ自体が呼吸をするかのように、痛みを凝縮させていきます。きゅうう、きゅううと。
とん、とん。
痛みの高まりは急です。
また痛みは点ではなく、脇腹から背中にかけての広範囲に及びます。もはや立っていられず、呼吸が浅くなっていきます。あぶら汗がでてきます。
あまりの痛みに、声もでません。
とん、とん、とん。
痛みが沸点に達します。
痛みに抗おうとダンゴムシのように丸まっても、津波のように押し寄せる痛みは、だるまさんの私に同じ姿勢でいることを許しません。立ってジャンプしたり、また丸まったり、ぐうううと歯を食いしばったり、バランスを立て直そうにもどうしようもありません。生命力すべてをかけて正気を保つしかありません。だるまさんは、ばらばらです。
社長、私では筆力が足りません。
もう勘弁して下さい。
カラオケに行って、忘れさせて下さい。