入院中は妻が用意してくれた携帯ラジオに助けられた。
アナログと言うナカレ。
日中、症状が辛いときは高校野球の実況中継を聴き、地元高校を応援することで気を紛らし、夜は母もファンだったラジオ深夜便で、フルコーラスで流してくれる演歌を堪能した。
また、入院中は妻がよく「体にもっと感謝をしなくちゃ。ありがとうって。」と話してくれた。
健康の有り難みは病気になって気付くが、回復すると忘れてしまう。
尿路結石にしても、虫垂炎にしても、予防方法は至る所に紹介されている。
体が資本と言うが、自分の体に感謝することを忘れなければ、労わることも忘れない気がする。
何より、私には家族がいるのだから。
― 完 ―