「結石を早く体外に出す方法 ②「運動」で押し出す」の続きで、積極的に、より早く「結石を押し出す」方法はないかと検証していく。
「結石を早く出す」ための「軽い全身運動」リスト |
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今回は、7つ目「水泳」だ。
水泳はその昔、習っていたこともあり、気持ち良く好きな運動ではあるのだが、激痛がある時は、やはりとても近寄る気にはなれない。溺れ死んだらシャレにならないし、トイレが遠いというだけで目眩がする。
のたうち回りたくても、プールの床は衛生的にどうかと思うし。
それに、意外に忘れがちなのが水分補給。
水泳をしていると水が常に周囲にあるので、息継ぎの時に水を口に含んだりと口の中が渇くことはなく、つい脱水症状を起こしがちだという情報を見つけた。
ただでさえ水分補給を気をつけなくてはいけない身で、脱水症状? 論外だ。
結石排出に、水泳は効果があるのか、ないのか?
真剣に検証してみたい。
目次
結石持ちの水泳は「水分補給」がキモ。摂取すべき飲み物とは?
まず、通常の状態で、ダイエットや健康を目的に水泳をするのであれば、体への水分吸収を良くする薄めのスポーツドリンクが適していると薦められることが多い。
だが、いかんせん自分は結石持ち。
スポーツドリンク、その他甘味飲料水は、砂糖や炭酸を多く含むため、当然向いていない。尿のカルシウム濃度が無駄に上がってしまう。
とすると、やはり水かお茶。
だが、水泳中は水が周りにたくさんあるせいか、わざわざ水を飲むという感覚にはなれない。
とすれば、お茶がよい。麦茶、ほうじ茶、ルイボスティーを水筒に入れて持っていくのがいいだろう。
ただ、ルイボスティーは排尿が促進されるので、ただでさえトイレが近くなりがちなプールだと敬遠されがちかもしれない。
であれば、麦茶でも良い。
・・・が、ここでポイントがある。
結石が膀胱にまで落ちていて、排出の最終段階に入っているならば、最後の一押しとばかりに、大量のルイボスティーを持参し、面倒でも1往復する度に水から上がってルイボスティーをガブガブと補給し、トイレに小まめに通って「結石よ、出ろ〜!!」と呪文を唱えるとよい。
トイレの回数が増えるのだから、結石が落ちる可能性も上がる。
ちなみに、水分を小まめに大量に摂りつつ、30分プールで水泳をし、また30分ゆっくりと温かい温泉ジャグジーに浸かって全身イイ感じにリラックスしたら「カチン」と結石が出た! ・・・なんて体験も聞いた。
そんなスッキリすんなりいくなど、羨ましい限りだ。
>> 「ルイボス茶が結石を押し流し、結晶化を防いでくれる理由」ページはこちら
どの泳法が、一番結石排出に効果があるのか?
さて、水泳とひと口に言っても色々な型がある。どの泳法が一番結石排出には良いのだろうか?
クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライ、立泳ぎ・・・
色々あるが、どの動きが結石排出に適しているのだろうか?
まず、「結石排出運動」の大前提として、呼吸があまり乱れず、心拍数110〜130程度の「軽くて」「全身」の「有酸素運動」ということがあった。(「結石を早く体外に出す方法 ②「運動」で押し出す」参照)
ということは、クロールやバタフライなどは、あまり向いていなそうだ。
では、平泳ぎならどうだろうか。
顔を上げて、ゆっくり伸びをするような平泳ぎなら良いかもしれない。
顔が水上に出てるから呼吸は楽だし、浮力があるから、ある程度は動かなくても浮いていられる。
20分くらいなら続けられるだろう。だが、筋肉はかなり疲労しそうだ。終わってみたら「軽い運動」になってないかもしれない。
次、背泳ぎはどうだろうか。
まぁ、これも呼吸はラクだ。普段使っていない背筋系の筋肉を使うので心地よい。
特に結石は、腰の背面への激痛をもたらすので、緊張で凝り固まった腰をほぐすのは効果がありそうだ。
でも、背泳ぎは結構周りに気を遣う。別の意味で疲れる。
というわけで、顔上げの平泳ぎをメインに、途中で片道を背泳ぎするくらいが良いかもしれない。
が、水泳が健康に良いのは重々承知して異論ないが、結石排出に良い影響があるかとなると、イマイチよくわからない。
それに片道25メートルプールでも、やっぱりそれなりに負荷は高い。足を付けずに泳ぐコースなんかで、20分もずっと浮いて泳いでいたらヘトヘトになること必至。片道の負荷は小さくても、その日の運動としては「軽い運動」とは言い難い。
結石排出には、水中ウォーキングが良い理由
で、なるべく負担を少なく、水泳の良い所を、と探したら「水中ウォーキング」なるものに出会った。
文字通り「水中を歩くだけ」だが、水圧の分、陸上を歩くよりも負荷がかかる。
普段と同じような動きをしようと思っても出来ないので、結果、全身の筋肉をバランスよく使うことができるようになるのだ。
確かに、普段、陸上では意識することもなく足の筋肉だけで歩いているように思うが、実はヒトが二本足で歩く時はバランスをとりながら前に進む為、全身の筋肉をうまく使っているのだ。
水中では普通に前に進もうとしても水圧で邪魔される。より大きな力を出さないと前に進めない。また、周りで人が泳いでいれば、その影響もくらってバランスを崩されやすい。必死にバランスを立てなおそうと、筋肉が更に頑張ることとなる。
水中だと、1.3トンの圧力がかかっているとの記述も見つけた。レベルはよくわからんが、なんだかスゴイ。その大きな水圧が、全身をマッサージするのだ。当然、血流は良くなるし老廃物も外に押し流してくれる。
是非、老廃物と一緒に、結石も外に押し流して欲しいものだ。
それに、水中だと浮力が働く為、陸上で同じ動きをするよりも、足腰に負担をかけないで済む。
普通、70kgの人が動くと、足には当然70kgの重みが直にかかる。膝にその重みが乗っかっているのだ。普通に歩いているだけでそうだ。陸上で走ったりジャンプしたりは、当然体重以上のそれこそ何倍もの力が膝や腰にかかるということ。
それが、水中だと以下のようにカットされるらしい。
- 膝までのプールなら、30%体重カット
- 腰までなら50%体重カット
- 胸までなら70%体重カット
素晴らしい!
水中ウォーキングは、いいことだらけのようではないか?
ムリに平泳ぎや背泳ぎ、ましてやクロールなんてすることはない。ただ、水中で歩けばいい。
結石を出すための水中ウォーキングの正しいやり方
というわけで、水中ウォーキングが良さそうだということはわかったが、調べたら「姿勢がキモ」ともあった。
もし悪い姿勢のまま行うと、良い効果が得られないばかりか、水圧によって逆に足腰を痛めてしまったりもするとのこと。
ポイントは「大股で」「スピードを出して」歩くこと。
また「体の軸がぶれないこと」とあった。
というわけで、水中ウォーキングの正しい方法をまとめたサイトから、結石排出に向いていそうな動きを見つけたので紹介させていただく。参考になれば・・・
- 前歩き(基本)
基本の歩き方です。ウォーキングの基本姿勢は背筋をまっすぐに伸ばすことです。但し、腰が反り返らないように注意します。手は軽く握って肘を曲げて大きく振ります。足はかかとから着地して、そのあとは足裏全体でしっかり踏みしめて歩いてください。
- 大股歩き
背筋を伸ばし大きくゆっくりと脚を前方へ振り出し、両膝を十分に曲げて着地します。
- 後ろ歩き(バックウォーク)
足はつま先から着地して足裏全体に体重移動します。両腕は前に伸ばしても、普通に振ってもどちらでも結構です。背中で水を押すようなイメージで行ってください。
- 横歩き(サイドウォーク)
膝を軽く曲げて脚を横に大きく開いたり閉じたりして横に進みます。両腕は左右に開いてバランスを取ります。
- ニーアップウォーク
片足ずつ膝を上げて歩きます。足の裏全体で水を踏みしめるイメージを持って行ってください。腕は大きく振ります。
- ニーホールドウォーク
片足ずつ膝を胸につけるように上げ、両手で抱え込みます。腰を十分にストレッチするイメージで行ってください。
- フロントキックウォーク
片足ずつ膝を曲げたまま上げた状態から、膝を伸ばして水をキックしながら歩きます。腹筋にも効きます。
- バックキックウォーク
膝を曲げて脚を後ろに引いた状態から、そのままかかとをお尻の方に蹴り上げます。ヒップアップの効果もあります。
- ツイストウォーク
身体の回転で腰をひねるようなイメージで前進していきます。肘を曲げて上半身を回転させるように歩きます。
- ジャンプウォーク
ジャンプして両膝を腕で抱え込むようにしながら前進していきます。
その他バリエーションはいくらでも考えられます。
時間は15分~20分程は行ってください。
実際に、結石排出のための水中ウォーキングをやってみた
ちょうど息子が夏休み前の学校のプール時期で、スイミングを習っている友達に比べてやはり泳法に悩みがあるようなので、一緒に市民プールへと出かけてみた。
ついウキウキして普通にクロールなど泳ぎたくなる。だが、子どもに水泳を教えるついでなので、ちょうど水中ウォーキングがメインとなった。
水中はやはり水圧が気持ち良い。面倒だと思っていたが、水着に着替えてプールに一度入ってしまえば、後は楽しいばかりだ。心地よくプールの底を蹴りながら前へと進む。
だが、つい爪先でちょいちょいと飛んでしまう。これは水中ウォーキング的にはダメな歩き方だった。意識してかかとから下りてみる。意外に難しい。
だが、確かに爪先でちょんちょん飛んで進むよりも楽で長続きしそうだ。呼吸もラクである。
ちなみに、上で紹介した中で、横歩き(サイドウォーク)の動きが、普段あまりしない動きの為か面白く、また気持ちが良かった。
陸上でこの動きをしようとすると、バランスが崩れて数回も出来ない。水中ならではこその動きだ。この横歩きは、骨盤が動く感じが、直に結石に「落ちろ〜!」と働きかけているようでまた良かった。
あとは、ツイストウォークとジャンプウォークも、結石の落下を呼びかけ促しているようで、これなら結石も素直にコロンと落ちてくれるのではないかという妙な予感を持った。(ま、見えないからわからないんだけどね)
陸上だと「無理矢理」感のある運きが、水中だと「ほどほど」感が出て、無駄な緊張を生みにくい。
また、重力から解放されることで体の向きが簡単に変わり、それはつまり結石も重力や圧迫から解放されるということ。頑固に留まろうとする結石を宥めすかして移動させるには、意外に効果が高いのではないかと感じられた。
・・・が、ここで問題が一つ。
気付いたら水も飲まずに1時間半経過していたのだ。プール内点検時に水から上がる時間はあったのに、それほど喉の渇きを覚えなかった為に、ついつい水分補給をおろそかにしてしまったのだ。大反省だ。
で、肝心の結石はどうかというと、うーん、全身が気だるい。程よく疲れて昼寝が気持ちよかった。痛みは出ていない。
水中ウォーキングは、それほど負荷のない運動でリラックス効果もあり、全身の血行も良くなり、普段とは違う体勢を取ることが出来るから、トイレや激痛の心配の少ない時であればオススメ出来ると個人的には思った。
プールで水分補給する際の注意点
というわけで、水泳は結石を排出するには向いていそうな予感はあったが、一番の大きな問題は、やはり水分補給だった。
こればかりは自分で注意する他はない。心して水分を摂る自信のある人でないと、結石を排出するはずが、かえって結石を成長させて危険になるかもしれない。
ちなみに公共のプールだと、昔は飲食禁止で、水筒の持参すら許されないイメージがあったが、最近は水筒はOKのようだ。プール出入り口の横に、ちゃんと水筒置き場が設置されていた。
衛生面では心配はあるが、脱水症状で救急車騒ぎになるよりいいということなのだろうか。
ただ水筒はOKでも、ペットボトルは持ち込み禁止、シャワールームまで戻って飲め、というプールもあるようだ。そうなると更に面倒で水分補給が難しくなる。調べて準備してから行くのが良いだろう。
そしてくれぐれも、飲み物はスポーツドリンクではなく、水かお茶。ルイボスティーで。
水泳と結石排出について、まとめ
水泳などキツそうだし、着替えやらシャワーやら面倒だし、激痛の合間など危険でとんでもないと思っていたが、水中ウォーキングならば、意外に結石排出と相性が良いかもしれない。
特に水中でのジャンプ&シェイクは、陸上でのそれよりも足腰への負担が少なく、重力から多少解放された状態での動きはリラックス効果もあり、思わぬ効果が期待出来る。
くれぐれも水分不足にだけは留意して、無理のない範囲で週1か週2であれば、十分推奨出来るという結論に達した。
では最後、結石を早く体外に出す方法②-8「ジョギング」へ